不動産の登録免許税について詳しく解説
不動産を購入したり買い替えたりする際に気になるのが、物件の登録免許税です。
この登録免許税は、所有権を自分の名前で登記するために必要な税金であり、事前にその費用を把握しておきたいものです。
では、具体的にどのくらいの金額がかかるのでしょうか。
登録免許税は、所有権を登記簿謄本に記載するために必要な税金で、国税として徴収されます。
実際には、物件の引き渡しと同時に所有権移転登記が行われるタイミングで支払われます。
通常は、所有権移転登記の前に登録免許税を支払っておくことが一般的で、引き渡しの日には司法書士が買主の代わりに支払います。
売主と買主で登録免許税を分担することもできますが、一般的には買主が全額負担することが一般的です。
登記は買主の権利を守るために行われるものであり、そのために買主が登録免許税を支払うことが多いです。
また、不動産の購入時には他にも不動産取得税が発生する場合がありますが、登録免許税と不動産取得税をまとめて「流通税」と呼ぶこともあります。
登録免許税の計算方法は、以下の式で算出されます。
登録免許税 = 不動産の価額 × 税率です。
なお、不動産の価額とは、実際の売買額ではなく、固定資産税の納税通知書に記載された固定資産税評価額を指します。
ただし、実際の買取価格や市場価値が評価額よりも低い場合は、評価額ではなく実際の価格が使用されることもあります。
なお、中古住宅を購入する場合には、登録免許税の軽減措置があります。
中古住宅を購入する際の登録免許税の額は、一定の条件を満たすと軽減されることがあります。
この軽減措置の詳細については別途解説します。
参考ページ:中古 物件 購入時の登録免許税とは何?誰に支払うの?1回限りなの?詳しく解説
住宅に関する登録免許税の軽減処置について
住宅を購入する際には、登記に伴う免許税がかかりますが、一定の要件を満たす場合には税率が軽減される特例が存在します。
この特例は、住宅に関連する所有権の保存登記や移転登記、抵当権の設定登記に適用されます。
以下に、住宅に関する特例の基本要件を2つご紹介いたします。
1.住宅の用途
特例の適用を受けるためには、登記を行う不動産が住宅として使用される予定であることが必要です。
そのため、居住スペースとして利用されることができる建物、または居住用地とされる敷地が該当します。
例えば、一戸建て住宅や共同住宅、マンションの一部を購入した場合などが該当します。
ただし、商業や事務所として使用されるような不動産には特例は適用されません。
2.購入者の条件
特例の適用においては、登録を行う住宅に対して、購入者自身が居住することが求められます。
つまり、購入者が自己の住宅として使用する予定がなければ特例は適用されません。
これによって、不動産投資のために住宅を購入する場合は特例の対象外となります。
以上が、登録免許税に関する住宅における軽減処置の要件の一部です。
これらの要件を満たす場合には、免許税の税率が軽減されるため、購入費用の負担を軽減することができます。
しかし、要件を満たさない場合や不正な手続きによる特例の利用は違法行為になりますので、注意が必要です。
不動産購入時の登録免許税について詳しく解説